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金融先物取引とは

金融先物取引の特徴と、商品先物取引との違いについて解説します。

金融先物取引とは

金融先物取引という言葉を聞いたことがあっても、何のことかよく分からないという人も多いでしょう。
同じ先物取引に、商品先物取引というものがあります。
将来、この商品をこの値段で買います」という権利を取引するものです。
金融先物取引も、これと考え方は同じです。

例えば、日経225(日経平均株価)というものがあります。日経新聞社が指定する代表的な225銘柄の平均株価です。
将来、日経225が値上がりすると予想したとします。
自分の予想値が20,000円、市場での予想値が15,000円だった場合、市場に買い注文を入れれば15,000円で買うことができます。

そして予想通り市場が堅調に推移して、市場での予想値が、自分の予想値である20,000円になったら売ってしまえば、5,000円の利益が出ます。
市場で取引されているのは、現在の日経225ではなく、将来の日経225の予想値。まだ先の話を取引するわけです。

だから先物取引と言われるのです。
取引の対象が原油やトウモロコシなら「商品」なので商品先物取引と言い、日経225なら「金融」関連のものなので金融先物取引と言います。
金融先物取引は、デリバティブなどとも言われます

金融先物取引は、商品先物取引と同じように、将来、値上がりしても値下がりしても利益を出すチャンスはあります。
値上がりするか値下がりするかを予想し、予想が当たった場合に利益が出る仕組みです。
常に価格が変動しているものは、理屈の上では、すべて先物取引の対象となりえます。
実際には存在しませんが、個々の上場企業の銘柄でも、先物取引の形にすることは可能です。

しかし、現在では金融先物取引の市場で、取引対象が限られています。
大きく分けると、金利先物取引、株価指数先物取引、国債先物取引の3種類です。

金利も、株価ほどではありませんが、世界中で毎日変動しています。
変動する性質があるからこそ、先物取引が可能となります。
株価指数先物取引は、さきほどの日経225先物取引などのことです。

また、国債の価格もわずかながら毎日動いており、国債先物も市場では活発に取引されています。
なお、株価指数先物取引と国債先物取引を合わせて、証券先物取引と呼びます。

商品先物取引との違い

先物、と言うとき、一般的には商品先物取引を指します。これは、市場参加者の比率の影響です。
商品先物は多くの一般個人が取引していますが、金融先物は、多くの場合プロが行う取引だからです。少なくとも、一昔前はそうでした。

しかし、違いはとてもシンプルで、極論すれば取扱の対象が違うだけ。
原油などのモノを対象にするのか、金利などの実態のないものを対象にするのか。それだけの違いです。

だからこそ近年では、金融先物取引への一般個人の参加も、徐々に増えてきました。
また、一般人の資金力でも参加できるよう「ミニ」などと呼ばれる、少額資金での取引も盛んになっています

金利先物取引とは

金利先物取引とは、将来の金利が上がるか下がるかを予測して利益を狙う投資商品です。「ユーロ円3ヵ月」「ユーロ円6か月」などが上場されています。「くりっく365」で知られる、東京金融取引所で扱われる金融商品です。

日本での金利先物取引は取引高が少なく、ほとんどの場合は銀行間、または証券会社間における大口の取引になるため、個人投資家が参入することは稀です。

アメリカやヨーロッパではネットを通じて、個人でもよく取引されているメジャーな商品ですが、日本の個人投資家にとっては、あまり詳しく知る必要のない先物取引と言えるでしょう。

株価指数先物取引とは

株価指数先物取引とは、株価に関連するものを指数にして、その指数が将来上がるか下がるかを予測して利益を狙う投資商品です。上で説明した「日経225先物取引」も、株価指数先物取引の1つです。

日経225とは、日経新聞社が選定した225社の銘柄の株価を指数にしたもの。この指数の将来価格を予測する取引のため「日経225先物取引」と呼ばれます。

株価が指数にされている例は、日経225(日経平均)以外にもいくつかあり、その指数が先物商品として上場していれば、すべて株価指数先物取引と総称されます。例としては次のようなものがあります。

日経225mini先物

日経225先物取引と同じなのですが、miniということで、最低必要金額はその10分の1からとなっています。少額から始められる日経225先物として、個人投資家からも人気です。

JPX日経インデックス400先物

JPX(東京証券取引所)と日経新聞社が共同で選定した、優良銘柄400社の株価を指数化し、これを先物商品として上場させたもの。この指数自体は2014年1月から開始されたので比較的新しいものです。

TOPIX先物取引

東証1部上場企業全体の株価を指数化(TOPIXと言う)して、これを先物商品にしたもの

日経225は、特定の少数の銘柄(ソフトバンク、ファーストリテイリングなど)の影響を強く受けますが、TOPIXは指数のもとになる銘柄数が1300社以上と多いため、一部の銘柄の動きの影響を強く受けることはありません。そのため、日経225先物よりは、動きの予測しやすい商品と言えるでしょう。

少額資金で始められる、ミニTOPIX先物取引という商品もあります。

NYダウ先物取引

経済紙『ウォール・ストリート・ジャーナル』を発行するダウ・ジョーンズ社が選定した、ニューヨーク証券取引所を代表する30社の株価を指数化し、これを先物商品としたもの

NYダウは世界経済の指標とも言われていますが、指数のもとになる銘柄数はわずか30社。そのため、指数がかならずしも米国の実態経済を反映していないという声もあります。

日経平均VI先物取引

将来の株価の動きが激しくなるか、それとも緩やかになるかを予測して利益を狙う投資商品。

VIとは、ボラティリティ・インデックスの略。ボラティリティとは、株価の変動率のこと。株価には値動きの激しい時期があったり、穏やかな時期があったりしますがVIは激しい時期に上がります

なお、値動きの激しい時期は短期で損失を生む恐怖もあるため、VIは「恐怖指数」と意訳されています。

東証REIT指数先物取引

東京証券取引所に上場するREIT(不動産投資信託)の価格を指数化して、先物商品にしたもの。指数のもとになるREITは、株に比べると値動きは比較的緩やかなので、初心者でも取り組みやすい先物商品の一つと言えます。

国債先物取引とは

国債先物取引とは、政府が発行する国債の価格が将来上がるか下がるかを予測して利益を狙う投資商品です。

かつてテレビCMで有名になった「個人向け国債」も国債の一種ですが、この個人向け国債は先物商品にはなっていません。

先物として上場しているのは、中期国債(満期5年)、長期国債(満期10年)、超長期国債(満期20年)。これらの価格が、将来上がるかどうかを予測します。なお、前提的な知識ですが国債は元本保証商品ではありません。

満期が来る前は、わずかながら日々値動きしています。国債の価格が上がれば金利が下がり、価格が下がれば金利が上がる、という相関関係があります。

そのため、国債先物取引で「将来価格が上がる」と予測することは、そのまま「将来金利が下がる」と予測しているのと同じことと言えるでしょう。

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