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商品先物取引の確定申告

商品先物取引で利益を出した場合の確定申告の考え方、方法などについて説明します。

商品先物取引には確定申告が必要です

サラリーマンが給与をもらう時には、額に応じた所得税が発生しますよね。
何らかの収入があった場合には所得税が発生するという原則は、商品先物取引の世界でも同じです。
取引を経て利益が出たら、相応の所得税を納めなければなりません。

商品先物取引で発生する所得は、雑所得とみなされるので、確定申告をして、雑所得の額に応じた所得税を支払う必要があるのです。

一方、会社などが赤字を出した場合、翌年以降に赤字を繰り越し計上することができますが、商品先物取引でも同じことができます。
通年での損益がマイナスだった場合、翌年以降の赤字に繰り越すことが可能です。この権利を得るためにも、また確定申告が必要となります。

よって、利益が出た場合は確定申告の義務があり、損失が出た場合には確定申告をしたほうが有利、ということです。

確定申告のやり方

商品先物取引の課税対象となる額は、単純に、粗利益から必要経費を差し引いたものです。
必要な書類は、

  • 申告書B」、「申告書第三表(分離課税用)
  • 商品先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書」(※①)、「売買報告書」(※②)

※①について
取引の回数が多くて記載するのが困難な場合は、取引会社から発行される取引明細書を添付して、計算明細書に総額だけを記入します。
取引明細書の入手の仕方については、各取引会社に問い合わせて下さい。

※②について
売買の際に取引会社から郵送されます。
自分の口座画面から印刷する形式のものも多いでしょう。
また、取引会社に問い合わせれば、年間の取引状況を記載した書類を送ってもらえます。

なお、損失の繰り越し計上については、「所得税の確定申告表(先物取引に係る繰越損失用)」を同時に提出します。
一連の確定申告用の書類については、税務署でもらうことができる他、国税庁のホームページからも、ダウンロードすることが可能です。
商品先物取引の損失を申告する場合は、「所得税の確定申告書付表(先物取引に係る繰越損失用)」も一緒に提出します。

所得税の対象期間は、前年の1月から12月となります。
この期間の利益または損失を、3月15日までに申告・納税しますが、一括納付が原則です。
また、振替納税という制度を利用すれば、銀行口座からの自動引落による納税も可能ですが、手続は税務署において行う必要があります。

株式取引では、特定口座という制度を用いれば納税が自動的に行われますが、商品先物取引では確定申告が必要です。
年間の取引を正確にまとめるのは意外に時間のかかる作業ですので、余裕を持って準備を始めましょう。

確定申告する際の注意点

商品先物取引で出た利益には未決済のものは含まれない

確定申告で注意しないといけないのは、先物取引で得た利益を全て計上してはならず、未決済のものは含んではいけません。課税対象にならなくて済むので、この辺のことを知っておいた方が還付金が多くもらえるので、正しく理解しとかないと後で損をしてしまいます。

・ケース①

5,000円で、10枚を買い建玉
年末の時点で、価格が5,200円だったので、決済を行わず、
年をまたいで持ち越し。

200万円の含み損がありますが、決済を年内でしなければ、
未決済となるため、確定申告の必要はありません。

・ケース②

5,000円で、10枚を買い建玉
年末の時点で、価格が4,800円だったが、決済を行わず、
年をまたいで持ち越し。

200万円の含み利益がありますが、決済を年内でしなければ、
未決済となるため、確定申告の必要はありません。
損した場合でも、得した場合でも、決済を年内でしていなければ確定申告の必要はありません。

会社員でも20万円超の利益で確定申告が必要

会社員の方だと、確定申告とは無縁でそう言った税金関係は会社に一任している人がいるかもしれません。それとは別に自営業や個人事業主の方は、確定申告に慣れているので、煩わしく感じることがないかもしれません。

 

通常の確定申告の場合でも、個人事業主の方なら年間の所得が38万以上あれば必要となります。また、主婦や学生でも同額以上の所得があると、確定申告の必要が発生します。年金生活をしている方も通常は必要ないのですが、20万以上の所得が年金以外にあると行わないといけません。

では、会社員の場合はどうか、20万円以上の給与以外の所得があるとしないといけません。収入が2千万以下の方が対象となるので、それより上の人は条件が異なります。年金生活者も400万円以下など条件があるので、確認が必要です。

何にしても、先物取引で20万円などは余裕で稼いでいる人もいるかもしれませんが、そういう場合は確定申告をしてください。しないと申告漏れとなり、最悪の場合、罰則でさらに税金を取られますので自分の取引の金額は把握しておいて、注意しておきましょう。

繰越控除とは

確定申告を行なうことにより、商品先物取引の差金決済で生じた損失を繰越控除できます。具体的には、損失額を翌年以降3年間にわたり繰り越して、繰り越した年分の「先物取引にかかる雑所得等の金額」から控除することができます。さらに詳しく理解するため例を紹介します。

商品先物取引で、2018年に300万円の損失、2019年に100万円の利益、2020年に100万円の利益、2021年に100万円の利益が出たとします。2018年の損失300万円は、2019年以降3年間にわたり繰り越して、繰り越した年分の「先物取引にかかる雑所得等の金額」から控除できます。よって、2019年、2020年、2021年の「先物取引にかかる雑所得等の金額」は0円となります。

商品先物取引の繰越控除を受けるためには、商品先物取引で損失が生じた年分の確定申告書を提出しなければなりません。添付書類として必要となるのが、「所得税及び復興特別所得税の_の申告書付表(先物取引にかかる繰越損失用)」と「先物取引にかかる雑所得等の金額の計算明細書」です。3年間にわたり損失を繰り越す場合は、取引を行なっていない年も同様に確定申告書を提出する必要があります。また、上記書類を添付した確定申告書を提出することで、利益が出た年は繰越控除を受けることができます。

商品先物取引で損失が出た年分の確定申告を行なう義務はありませんが、所定の方法で確定申告を行っておくことで損失を繰り越せます。損失が出た方は、翌年以降のために確定申告を行なうとよいでしょう。

商品先物取引の利益でふるさと納税

商品先物取引で利益が出た方は、確定申告を行なうことでふるさと納税の控除上限額が大きくなります。ふるさと納税の控除上限金額が、所得金額や家族構成で決まるからです。確定申告を行なうことにより所得金額がアップするので、ふるさと納税の控除金額もアップします。

ふるさと納税は、好きな自治体に寄付をして地域に貢献できる制度です。多くの場合、寄付金に応じた返礼品を受け取れます。また、控除上限額内で寄付を行なった場合、合計寄付金額から2,000円を引いた額が所得税・住民税から控除されます。つまり、実質2,000円の負担で、地域の特産品などの返礼品を受け取れるのです。

控除上限額がアップすると、ふるさと納税の返礼品の選択肢は多くなります。お得な制度なので、商品先物取引で利益が出た方は活用するとよいでしょう。

※確定申告を行なう必要のない方は、確定申告を行なうデメリット(納税額や保険料のアップなど)を理解した上で検討を進めてください。

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